2012年10〜12月「風」


「五月の風をゼリーにして」/と云いのこして逝った詩人/知るはずのない/その声を/なぜか知っている気がする:南野薔子 その頸すじを/吹き過ぎた風は/そのまま/透明な蜜に/変わりはしないか:南野薔子 君を吹く風/君が生む風/どちらも/君という炎を/高らかにはためかせてゆく:南野薔子
風が/流れないのは/道を/誤っている事への/啓示なのか:秋月永遠 静かな/日常を/壊してもいいと/思えるほどの/風が吹く:秋月永遠 こうあらねばという/拘りが/人の思いを/風に/晒す:秋月永遠
走り抜ければ/風になれる/大袈裟に言えば地球と一つ/贅沢言えば/あなたとひとつね:素音 呼吸するたび/細胞が緩む/潮風だ/ここが/私の育った町なんだ:稲本英